※今回は記憶を頼りに書いているため、事実と違う点もあるかもしれませんがご了承ください。
1999年2月……いや、3月だったか? とにかくそのくらい。
当時小学生だった僕はその日、普段通り地元商店街にあるおもちゃ屋にバンダイ版カードダスの遊戯王カードの第3弾を買いに行っていた。盗難防止のためか、その店では遊戯王カードはカードダス専用機ではなく、レジでおじさんに頼まないと売ってくれない仕様だった。
「遊戯王のカードください!」
いつも通りの文言でおじさんに頼むと、おじさんが
「遊戯王のカード、今度こういうのが出たよ」
と見せてくれたのがコナミ版のオフィシャルカードゲーム(OCG)だった。
1パック5枚入り150円。バンダイ版(4枚入り100円)よりちょい高め。
でもパックの見た目がカッコよかったし、何より新しいカードが出たことに惹かれ、なけなしの300円で2パック購入。当然ながら当時の財力では箱買いなんてできない。そこで入手した10枚のカードの1枚がウルトラレアカードのブラック・マジシャンだった。ここから僕の果てしなき戦いのロードが始まった(正確に言うとバンダイの頃からやってたけど)。
しかし今のOCG環境を、というか当時の遊戯王しか知らない方でもご存知だろうが、遊戯王カードゲームのデッキ構築にはカードが最低40枚必要である。スターターセット(3,480円也)も買えないような人間がどうデュエルするのか? バンダイ版と混ぜるのだ。
当然ながら裏面の柄が違うので次に引くカードがバンダイ版かOCGかはすぐ分かる。しかもバンダイ版はOCGとモンスターのステータスが全く違い、攻撃力2000オーバーがわんさか出てくる。結果、ブラック・マジシャン以外のOCG版モンスターはボコボコにされたが、ブラック・マジシャンだけは魔環境で頑張ってくれた。
やがて無事にOCGカードが40枚以上揃い、ちゃんとしたデッキが組めるようになり、ブラマジデッキが始まった。Vol.2を買ったら今度はカース・オブ・ドラゴンが当たり、こちらも主力カードになった。とはいえ相変わらずスターターデッキは買えてないし、それ以外のレアカードもほとんど持ってなかったので、ブラマジとカース・オブ・ドラゴンは大抵はさみ撃ちか落とし穴の餌食になって負けた。当時スリーブなんてものはなく、デッキは輪ゴムで束ねて保管していたため、ブラマジもカース・オブ・ドラゴンもすぐボロボロになった。でも楽しかった。
あれからもうすぐ四半世紀。高橋先生がこの世を去り、自分自身年単位で離れていた期間もあったりしたけど、相変わらず今も遊戯王OCGをやっている。対面での決闘は気軽にできないけど、今はリモートで決闘ができる。新弾を箱買いできるくらいにはお金があるし、スリーブは二重にかけるようになった。スマホでデッキ構築やカード検索ができる遊戯王ニューロンなんていうアプリが出たし、睡眠時間を生贄に捧げることで世界中の決闘者とデュエルできるマスターデュエルなんてものまで生まれた。まさに夢のような環境だ。
果たしていつまで決闘者でいられるか分からないけれど、もうしばらくはブラック・マジシャンと一緒に戦いのロードを歩みたいもんだ。
なんだかんだで四半世紀使い続けてると思うと感慨深い。
— Ryuto (@dirryuto) 2023年2月14日
#これが俺の切り札にして最強の僕 pic.twitter.com/qyF6r1MtNc
↑今使ってるこのブラック・マジシャンはデッキ内通算4代目。