お久しぶりです。
ここ数日は遊戯王マスターデュエルが突然リリースされたこともあり、そっちに完全に時間を吸い取られております。
バトルオブカオスが未実装なのでブラマジデッキが今の構築と大きく違うのがやや苦しい……実装待ってます(というか、よくこの構築で回してたな去年の自分……)。
このところ映画の感想記事が続いてますが今回も父と子とグッチ家の名において映画記事を書きます。
ということで、御年84歳にして未だに最前線を突っ走る最強お爺ちゃんことリドリー・スコット御大の最新作『ハウス・オブ・グッチ』です。
かの有名ブランド・グッチの創業者一族の間で起きた殺人事件を描く作品。この題材からして(下世話な興味も含め)めちゃめちゃ面白そうですが、さらにキャストがレディー・ガガ、アダム・ドライバー、ジャレッド・レト、ジェレミー・アイアンズ、アルパチーノと超豪華な面子。この地点で勝ち確感がすごいですが、実際めちゃめちゃ面白かった。2時間半くらいある長めの作品なんですが、その長さを感じなかった。
キャストの演技合戦も見事で……というかレディー・ガガ、この人歌手なんだよね……? なんでこんなに演技上手いの……。あとみんな大好きアダム・ドライバー。演じたマウリティオ・グッチが人当たりのいいカイロ・レンという評をTwitterで見ましたが、なんというか実際顧客が求めるアダム・ドライバーって感じですごい良かったですね。この人どんな役やっても独特の存在感あるよな……。
あと本作のジャレッド・レトもエキセントリックさ120%って感じで最高でした。そして海外の一部批評でジャレッド・レトの演技が批判されてると知って「はぁ!? 何言ってんのお前!?」ってなりました。最高じゃんよジャレッド・レトの演技。
そしてストーリーの話ですが。リドスコ作品は自分で努力せず神や自分より上位の存在に運命を任せようとする人はロクな目に合わないという法則がありますが、本作に置ける神とはグッチそのものなので、ブランド力に任せっきり(そして家父長制ど真ん中)なグッチ家の面々は悉く落ちぶれていくんですよね。じゃあその家の圧を己の胆力で跳ね返していくパトリツィア(レディー・ガガ)のひとり勝ちなのか? って思ってると……という構造がすごい面白い。この辺はネタバレなので詳細は観た直後に書いたふせったーの引用に留めますが、いやぁやっぱリドスコマジリドスコだなぁ! と思いました。
『ハウス・オブ・グッチ』、裕福な環境に浸りきってるグッチ家の男たちに○○○○○○○○○○○○○○○パトリツィアが後半○○○○○○○○○○○○○○○○○○の「り、リドスコ〜!」って感じだった。 https://t.co/e8w9PJWnNQ
— Ryuto (@dirryuto) 2022年1月15日
あと細かいところでいうと、この時代のグッチにとっての日本のポジション(そして日本にとってのグッチ)がさりげないシーンで描写されてるのも興味深かったです。アル・パチーノの「コンニチワ!」が聴けるよ!
『最後の決闘裁判』『ハウス・オブ・グッチ』の連続公開っていう完全にどうかしてる仕事量を涼しい顔でこなしてるリドスコ御大ですが、次回作も当たり前のように決まってます。次回作はナポレオンの伝記映画で、来月撮影開始だそうです。Apple Studioが世界配給権を持ってるらしいのですが、ちゃんと劇場公開してくれるのかな。期待しております。
↑監督の前作『最後の決闘裁判』感想記事。つい先々月に見たばっかりなのにどうなってるんだ。