狂信者こそ心に疑念を宿している。

Ryuto(リュート・スマイリー)のブログです。趣味の話とかしたい。

2021年映画ベスト10

 毎年Twitterで更新したりブログで更新したりで統一性が無かった年末ベストですが、今年はこちらに書き込んでおこうと思います。やっぱり記録として残しておいた方が良いですし。

 昨年同様、今年もコロナ禍以前と比べると映画館に行く回数がかなり減ってしまいました。ので、ベストといいつつ順位付けにはそこまで意味が無くて、実際には「この映画面白かったよリスト」くらいな感じで受け取って頂ければと思います。

 あと今年はDisney+に加入した関係でそちらのドラマを鑑賞する時間も増えたのですが、そっちはあくまでドラマということで今回は対象外です(ドラマは『マンダロリアン』がぶっちぎり1位。そもそもシーズン2でさえ去年ですが)。

 

10. シン・エヴァンゲリオン劇場版

 今年を代表する作品といえばやっぱこれということになるんでしょうか。作品そのものというより、この当時はTLがネタバレに対して殺気立ってたことが印象的でした。公開日に観に行きましたが、あんなに満員のスクリーンを見るのは久しぶりだったなぁ。あと直前にテレビ版や旧劇場版も含めてマラソンしておいたのも良かったです。

 作品自体は楽しかったのですが、上位のことを考えると個人の熱量としてはこの順位かなぁと。だから石投げないで! Qの時と違って別に嫌ってるわけじゃないから! あと主題歌は大好き!


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9. エターナルズ

 クロエ・ジャオがMCUに殴り込み! そして個人的にはマ・ドンソクのMCU進出作という意味でも重要作。ついに世界中にマブリーの輝く笑顔が届けられたという事実だけで幸せになれます。

 ストーリーとかにはちょっと思うところも無かったわけではないのですが、そういうことを含めても良かったと思う一作。これもまた今年を象徴する一本じゃないでしょうか。

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8. DUNE/デューン 砂の惑星


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 コロナ禍においてドゥニ・ヴィルヌーヴ監督が主に興行的な意味でどうかしている賭けをして大勝ちした一本。公開前まで「ホドロフスキー版が見たかったなぁ……」とか未練タラタラでぼやいていたことは事実ですが、ティモシー・シャラメジェイソン・モモアの化学反応、表情一発で説得されてしまうゼンデイヤ力など、やっぱ「参りました」というしかないです。あとドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の無機質な感じが溢れるSF描写はやっぱ好き。パート2期待しています。

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7. シャン・チー テン・リングスの伝説

 『エンドゲーム』以降のMCU作品は人によって好みが分かれるとは思うのですが、個人的にはドラマ含めてもフェーズ4作品で現状一番面白いと思います。新世代のヒーローを演じたシム・リウ! 色気が凄過ぎるトニー・レオン様! 顔が怖いのに全然悪い人に見えない悪役ドラゴの息子! なめてかかって見る人ほど強烈な印象を受ける作品だと思います。

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6. モンタナの目撃者

 みんな大好きテイラー・シェリダン監督作品最新作。とにかくもうジョン・バーンサルですよ。こんなにジョン・バーンサルジョン・バーンサル的な意味で良い作品はなかなかない。今年の僕の最優秀助演男優賞は間違いなく彼です。

 というかアンジーも良いし、エイダン・ギレンニコラス・ホルトの悪役コンビも良いし、ジョン・バーンサルの妻役を演じたメディーナ・センゴアも良い。悪役も含めて全キャストがベスト。相変わらず渋いストーリーで良い顔を揃えた作品を出してくるテイシェリ、打率が高過ぎる。

 ちなみに当ブログ的には映画感想記事を始めて書いた作品でもあります。

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5. ファーザー

 劇場では見逃してしまい、Netflixで鑑賞した作品。自宅でタブレット鑑賞したのでこの順位ですが、劇場で見たらもっと上になってたと思います。すごかった。

 認知症になった父親とその娘夫婦の日常を父親側の視点で描くことで、認知症を疑似体験できる作品。今起きている出来事が現実なのか、現在なのか過去なのか、今自分が何処にいるのか……等々、こんな体験を映画でできるのかとめちゃくちゃ驚きました。そりゃアンソニー・ホプキンスアカデミー賞獲るわ……(特に終盤の演技はマジですごい。見てて辛かった)。

 本筋とは全然関係ないんですが、終盤で唐突にデスクリムゾン要素が入ってくるのでそこでちょっと笑ってしまいました。めっちゃシリアスなシーンなのに。あれで心を乱された人は少なからずいると思う(製作者側にはそんな意図は絶対にないと思いますが)。

 

4. 竜とそばかすの姫


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 3年に一度の祭り、細田守監督最新作。オールタイムベストが『おおかみこどもの雨と雪』である自分としては、今回も楽しみにしておりました。まだこのはてなブログを立ち上げる前に鑑賞したので個別の感想記事みたいなのは書いてないのですが、印象としては自分の細田守ベスト作品ではないものの、今後の細田守フィルモグラフィでは間違いなく代表作に挙げられることになるだろうなと感じました。だってそれだけのパワーがあるもの。

 本作はこれまでの細田監督組(と表現して良いのかな)とは結構座組が異なっていて、特に過去3作連続で音楽を担当していた高木正勝さんが不参加だったのは寂しかったのですが、今回に関してはこれが正解だったのではないかと。やはりベル(中村佳穂)の歌がすげぇ。特に「U」が好きなのですが、カラオケで歌ってみたらリズムが独特なのでクソムズかったです。

 あと個人的には、今の自分の趣味領域(Vtuber)にとても近い世界を描いた作品だった、というのもすごくグッときました。Vsingerって言葉も作中に出てきてたし。人によって毎度好みが分かれる細田作品ですが、僕はやっぱり、細田監督の作品全体に通底する肯定力(って表現するしかない何か)が好きなんだと思います。


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3. 最後の決闘裁判

 リドリー・スコット最新作は超豪華キャストで男性性の有害さをこれでもかというくらい徹底的に描いた作品でした。

 とにかくもう、登場人物が全部敵としか言いようのない2時間半。“妻の名誉を守るために決闘を挑む夫”って、やりようによってはいくらでもヒロイックになりそうなものですが、本作は全くそうはならない。実は入籍直前に本作を観たこともあり、鑑賞中ずっとリドスコ御大に「お前絶対こうなるなよ! 分かってんのか!?」と詰められてるような気分になりました。ありがとうリドスコ御大……。

 ところで本作、既にDisney+で配信されてるんですが、年齢制限の補足で「わずかな性的描写」って書いてあるんですよね。全然わずかじゃない(はっきりとしたレイプシーンがある)と思うので、Disneyさんは訂正したほうがいいと思います。

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2. ゴジラ vs コング

 モンスターバース決勝戦! 血沸き肉躍る59年ぶりの死闘!! 名実ともに怪獣頂上決戦!!

 コロナ禍で約1年延期となったのもあって、待ちに待った鑑賞でした。前作同様、ストーリーに関しては色々言われてますが(陰謀論に関する部分とか、実際言われてもしょうがない節はある)、皆さん映画館に何を観に行ったんですか? 怪獣の殴り合いを観に行ったんでしょ?

 この2体の戦いに決着がつき、そして予想外の穏やかなラスト。なんかもう、あのくだりは怪獣映画が好きで良かったと心底思いました。この辺はネタバレ抜きで書くことが非常に難しいのでこのくらいにしておきますが、本作を鑑賞した人とはうまい酒が飲めることは断言できます。


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1. マトリックス レザレクションズ


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 12月に入る直前まではゴジラVSコング』が今年のぶっちぎりベストだと思ってたんですよ。もちろん『マトリックス』の18年ぶりの新作とくればそりゃ楽しみでしたが、とはいえゴジラを超えることはないだろうなと……ごめんなさい、僕が間違ってました。

 ありとあらゆる続編映画の見方が変わってしまうくらいの衝撃。想像していた100倍くらいラナ・ウォシャウスキー監督のパーソナルな作品であり、『マトリックス』という伝説化(かつ常識化)してしまったシリーズを監督自身の手にもう一度取り戻す試みでもあったと思います。それでいて『リローデッド』『レボリューションズ』の続きでもあるというアクロバティックな作品。ジャンルは全く違いますが、不可能を可能にした続編という意味では『猿の惑星』シリーズ並みにすごいことをやってると思います。

 そして何より、感動的かつ痛快なあのラスト。僕もまた本シリーズに心を囚われ続けていたオタクですが、あの2人によってアップデートさせられた気がします。ありがとうネオ、ありがとうトリニティーあなたたちに再び逢えて本当に良かった。

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 映画興行の状況はこの2年ほどで随分と変わりました。配信オリジナルの作品は増えたし、劇場公開作品もすぐ配信されるようになりました。しかしながら、コロナ禍が来年どうなっているかは全く分かりませんが、それでもできるかぎり劇場に通うことは続けたいと思います(もちろん配信も見るけどね)。来年も良い映画を観れるといいな!