狂信者こそ心に疑念を宿している。

Ryuto(リュート・スマイリー)のブログです。趣味の話とかしたい。

テレビで映画を見るという体験

 先日、金曜ロードショーインディ・ジョーンズ 最後の聖戦を放送していた。

 実はインディ・ジョーンズシリーズにあまり触れてきていなくて、本作も今回が初見だったのだけれど、結構楽しめた。あとヒロインの性格が悪くてビックリした。

 で、何かこの、見たことのない映画を地上波で偶然見る感じ、なんか久しぶりだなぁと。小さい頃は映画館に行く機会も少なかったし、それが当たり前だったものの、いつの間にかテレビで見る映画は映画館で見た好きな作品の復習というポジションになっていた(もちろん、地上波で映画番組が減った影響もあるだろうけれど)。

 でも、予め面白さが(自分自身によって)担保されてる作品を見るのはもちろん楽しいのだけれど、新しい出会いって意味では偶然テレビで見る映画って大事だと思うのだ。

 という訳で、今日は僕が地上波で偶然見て好きになった映画を記憶を遡ってぼんやり書いていきます(ちょっとネタバレあるかもしれませんが古い映画ばかりなので許してください)。

 

ゴジラVSキングギドラ


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 おそらく人生史上、テレビで見た映画の中で一番影響が大きかった作品。

 といっても厳密には“偶然”見たのではなくて、当時幼稚園児で恐竜が好きだった僕のために、今は亡き祖母がわざわざ母に「今夜テレビであの子が好きそうな映画あるから録画してやりな!」と電話して録画させたらしい(いきなりこの記事の趣旨から脱線している気がしなくもない)。僕の中では祖母の逸話。そのせいか録画した映像は最初の10分くらいがなくて、いきなり第二次大戦中にラゴス島守備隊が戦うシーンから始まるのだが、ストーリーなんか何も理解していない幼稚園児だった自分にとっては何の問題もなかった。

 本作は4代目ゴジラのデビュー作であり、ゴジラの身長が100mの大台に乗った初の作品でもある。そのせいかゴジラの巨大さ・強さがやたらめったら強調されている。網走でのゴジラキングギドラのタイマン決戦(これが僕が人生で初めて見た怪獣バトルということになる)、札幌での対メーサー戦、新宿を徹底的に破壊するゴジラ、メカギドラとの第二ラウンド……全てが衝撃的な体験だった。以後、30年近く経った今でも心はゴジラに囚われている。

 

猿の惑星


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 僕にとってのトラウマ映画その1。

 しかし今思えば、ネタバレを一切踏まずにこの映画を体験できたのは本当に運が良かったと思う。

 古い映画(何せ1968年、『2001年宇宙の旅』と同期である)というのもあって画面がやたらと怖かった。人間が猿から動物みたいに扱われてる! なんか基本みんな話を聞いてくれない! 主人公はちゃんと地球に帰れるの? ……からの、自由の女神である。

 あの瞬間だけ、当時小学生の僕とチャールトン・ヘストンの表情は同じだったんじゃないかと思う。「嘘だろ……」と絶句し、その日の夜は怖くてなかなか眠れなかった。

 そのしばらく後、地上波で『続・猿の惑星も放送された。あんな怖い終わり方なのにどう続けるの!? と思いながら見てしまった。ミュータント人間が出てきた。超怖かった。ミュータント人類の中身も怖かったが、それ以前に地下に異様な施設がある時点で怖さMAXだった。そして最後に主人公チームが全員死んで地球が滅亡した。その日の夜は怖くてなかなか眠れなかった。

 恐ろしく怖い映画だったのにさらにその先の続編もあると聞いて訳が分からなかった(これ以降の作品は地上派で見かけることはなく、ずっと後になってDVDで完走した)。

 紛れもないトラウマ映画シリーズだったが、それでも大人になるにつれてすごい映画だったことが分かってきて、あの映画体験に感謝した。いい大人になってから劇場で鑑賞したシーザー三部作(『創世記』『新世紀』『聖戦記』)はめちゃくちゃ面白かった。今後もフランチャイズは続けていくらしいし、新作が作られたらまた見てみたい。

 ちなみにネットで時々話題になる『猿の惑星』のネタバレパッケージは大分前にリニューアルされてるので、得意気にその話をすると白い眼で見られるぞ!気をつけろ!

 

ターミネーター


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 僕にとってのトラウマ映画その2。

 めちゃくちゃ強そうな大男が無表情でどこまでも追ってくる。怖い。

 これを見た小学生当時の自分にはアーノルド・シュワルツェネッガーなる人物がどういう立ち位置の人物なのか知る由もなかったのも大きいと思う。よく知らない大男が襲ってくる。もし『コマンドー』なんかでシュワを知ってからこの映画を見ていたらあそこまで怖いとは思わなかったと思う。

 しかも、終盤に「流石に死んだだろ」みたいな爆発に巻き込まれた後も骨格だけになって襲ってくる。超怖い。ジェームズ・キャメロンの思惑通りに恐怖しまくった。その日の夜は怖くてなかなか眠れなかった。あと翌日に親から「2だとあのロボットが味方になるんだよ」と聞いて「嘘だ!」と思った。

 その後なんやかんやでこのシリーズも好きになってしまって(2で本当に頼もしい味方になっていた。カッコ良かった)、3も映画館で見た。このシリーズ、進むにつれてなんか評判を落とし続けてちょっと悲しいポジションになっているが、個人的にはどの作品も見るところがあって面白いと思う。『ニュー・フェイト』なんか、あれだけマッチョ男性のシンボルのような存在だったシュワがああいうポジションになってるのがすごい感慨深くて好きなんですけどね。

 

マトリックス


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 これもまた、人生に深刻な(悪)影響を及ぼした作品。 

 この映画はこれまで書いた作品よりも後、高校生の頃に見ました。いやぁハマった。

 我々が普段住んでいる世界は実はコンピュータの仮想現実であり、本当の現実世界で人類は機械によって管理されている! 主人公(キアヌ・リーヴス)は現実世界に目覚め、救世主として覚醒する! と書くと、この作品は今はやりの異世界転生モノそのまんまじゃねぇかという気もする。が、多感な時期にそんな作品見たらそりゃ影響を受けても仕方ないんじゃないかと思って欲しい(じゃないと僕が辛い)。

 ちょうどDVDが普及し始めた時期だったこともあり、この作品から始まる三部作のDVDは何度も見まくった。自分の二次創作小説でも影響を受けまくった。

 そして今年12月には実に18年ぶりの新作マトリックス レザレクションズ』が公開されるらしい。ヤバいね。

 

 短くまとめるつもりだったのに、既に結構長い文章になってしまいました。とにかくまぁ、地上波で見る映画っていいですよねって話でした。

 正直、今の子どもたちにも地上波で偶然『猿の惑星』とかに出会って欲しいなぁ、と思ったりします。そりゃ見た直後は怖くて寝れなくなるかもしれないですけど、ああいう体験って一生モノなんですよという意味で。